糖尿病は、血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用が十分でないために、血糖値の高い状態が続く病気です。令和元年の調査では、日本人の5人に1人は「糖尿病あるいは糖尿病の疑いがある人」であることがわかりました。糖尿病は、比較的よくある病気といえるでしょう。
糖尿病は「1型糖尿病」「2型糖尿病」の2種類に分けられます。
【1型糖尿病】
自己免疫疾患などが原因で、膵臓からインスリンが分泌されないタイプです。自分の体でインスリンを作ることができないため、必ずインスリンの注射が必要です。インスリン分泌が枯渇すたステージの1型糖尿病患者さんがインスリンを使わずにいると命に関わる病態を引き起こします。
【2型糖尿病】
運動不足や食生活のほか、遺伝の要因、ストレス、加齢などが複雑に絡み合って発症するタイプです。生活習慣病の1つと考えられてきましたが、遺伝の要因も強いことから、最近では生活習慣病に含めないようにする動きがあります。糖尿病患者さんのほとんどがこちらです。
「糖尿病は自己管理ができない人の病気」と誤解されていることが多いですが、糖尿病を発症するのは、誰のせいでもありません。糖尿病があってもしっかり治療をおこなえば、糖尿病でない人と同じくらい長く健康に過ごすことができます。